【大ニュース】米国証券取引所がビットコインETF承認!

ビットコインETF、米国で承認へ

日本時間1月11日、米国証券取引委員会(SEC)がビットコイン現物ETFを承認したことが報じられました。この歴史的な承認は、暗号資産市場における重要な転換点となります。

今回承認されたETFは、運用資産残高が約1,358兆円を誇る世界最大手のブラックロックによって申請された「iShares BITCOIN SPOT ETF(iシェアーズ・ビットコイン・トラスト)」やグレースケールのGBTC、フィデリティのFBTCなど、合計11件の申請です。これらの申請が通ることにより、投資家は従来の証券口座を使用して、株式市場を通じてビットコインに投資することが可能になります。これは、暗号資産(仮想通貨)取引所で直接ビットコインを売買する必要がなくなることを意味します。

この承認は、株式市場の規模が暗号資産市場の50倍以上であることを考慮すると、ビットコイン投資家の数を大幅に増やすことが予想されます。また、投資が規制された商品に限られている機関投資家にとって、ビットコイン投資への安心感を提供するとも見られています。

承認の発表を受けて、ビットコインの価格は一時695万円を突破するなど、市場にも大きな影響を与えています。この動きは、ビットコインやその他の暗号資産に対する投資家の関心を高め、市場の成熟に寄与すると考えられます。

<2023年11月以降のビットコインの価格推移>

※2024年1月11日9:04時点

金ETFの流れから見るとビットコインETFの今後

ビットコインは「デジタル・ゴールド」とも呼ばれ、希少性、価値の保存機能、非中央集権性という点で金と共通する特徴を持っています。また、米国先物市場の登場に伴う長期的な下落相場の経験も金と類似しています。このような背景を踏まえ、金ETFとビットコインETFの比較から、ビットコイン市場の将来の展望について考察します。

まず、米国で初めて上場された金現物ETF「GLD」の例を挙げます。GLDは上場後3営業日で運用資産が10億ドルを超え、1年以内に3倍に増加しました。金ETFは、現物特有の投資コストを軽減し、金の平均価格上昇と投資への関心を促進しました。このように金ETFは金市場を広げ、多様な投資家を惹きつけました。

一方で、米国の資産管理業界は約48兆3,000億ドルの資産を管理しており、これらの資産が段階的にビットコインETFへと配分される可能性が指摘されています。これは、ビットコイン市場のさらなる拡大を意味します。

金とビットコインの比較から、ビットコイン市場の拡大の可能性があるとされています。具体的な価格への影響に関しては、専門機関による分析があります。例えば、ギャラクシー・デジタルはビットコイン現物ETFが上場された場合、1年目に少なくとも144億ドル、3年目には386億ドルの新規資金流入が見込まれると予測しています。これにより、ETF承認後の最初の年にビットコインの価格が74%上昇する可能性があると分析しています。

このように、ビットコインETFの承認と上場は、金市場の歴史を参考にすると、ビットコイン市場の拡大と価格上昇に大きな影響を与えると考えられます。

イーサリアムや他の暗号通貨への影響

1月11日の時点で、イーサリアムを含む他の暗号資産の価格が上昇していることが観察されています。ビットコインに続き、イーサリアムのETFが提案される可能性があると考えられています。実際、イーサリアムの価格は一時38万円を超えるなど、市場での注目度が高まっています。

ブラックロックは、イーサリアムETFである「iシェアーズ・イーサリアム・トラスト」の申請書、「S-1フォーム」をSECに提出しています。これは、イーサリアムに対する投資家の関心が高まっていることを示唆しており、将来的にはイーサリアムのETFが承認される可能性があることを意味しています。

ビットコインのETF承認が他の暗号資産に与える影響は大きいと考えられます。ビットコインETFの承認が他の暗号資産、特にイーサリアムなどの主要な暗号資産に対するETF提案や承認に影響を与える可能性があります。これにより、暗号資産市場全体の流動性が高まり、さらなる価格上昇が見込まれることも予想されます。

今後もビットコイン以外の暗号資産、特にイーサリアムなどの動向に注目が集まることでしょう。ビットコインのETF承認が市場に与える影響は、単一の暗号資産にとどまらず、暗号資産市場全体に及ぶ可能性が高いと言えます。

<2023年11月以降のイーサリアムの価格推移>

※2024年1月11日10:49時点

ビットコインETFとは?

ビットコイン現物ETFについて解説いたします。ビットコイン現物ETFとは、ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のことを指します。

投資信託は、投資家から集めた資金を1つのプールにまとめ、その資金を株式や債券などに投資して運用する金融商品です。運用成果は、投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みになっています。この点では、ビットコイン現物ETFも同様に、投資家から集めた資金をビットコインに投資し、その成果を投資家に分配します。

ETFの特徴の一つは、証券取引所に上場していることです。これにより、ETFは株式のように証券取引所での売買が可能になります。つまり、ビットコイン現物ETFは、ビットコインへの投資を、株式のように売買することができる金融商品と言えます。

ビットコイン現物ETFは、ビットコインの持つ特性を活かした投資方法として注目されています。これにより、ビットコインへの投資がより幅広い投資家層にとってアクセスしやすくなります。また、ビットコイン現物ETFは、ビットコイン市場の成熟と流動性の向上に寄与すると考えられています。

一言で何がすごいの?

これまでビットコインは暗号資産で法的な問題が多くありました。SEC(米国証券取引委員会)は無登録の投資商品として訴訟を起こすなど、問題が山積していました。今後、企業など法的な規定に基づいて設置された団体が、合法なプロセスにおいてビットコインを購入できることとなり、多くの資金がビットコインに流れます。

ビットコインは仮想通貨全体に影響を与えるため、ビットコインの価格の上昇や安定化に伴って、他のコイン価格も上昇していく流れが予想されます。